フォード・モーターの電気自動車(EV)「マスタング・マッハE」は、停止状態から3.5秒で時速60マイル(約97キロ)に到達する。しかし、ファーガル・マクグラスさんは、あえて時速40マイルを保っている。あることを自慢したいためだ。英スウィンドン在住のマクグラスさんは自動車試験・認証会社のエンジニアで、いわゆる「ハイパーマイラー」だ。ハイパーマイラーとは、ガソリン車であれば燃費、EVであれば電費をできる限り稼ぐことに努める人のことをいう。エネルギーを節約するには、ガソリン車であれば、時速40〜50マイル程度のペースで運転する必要がある。EVでは、時に時速30マイルを下回る苦痛なほど低速での走行が必要になることもある。