小さな投資家が大きな間違いを犯すのは簡単だ。巨大な投資会社がそれを防ぐ力添えをするのは、さらに簡単だろう。だが悲しいことに、資産運用業界には他に優先することがあるようだ。その顕著な例は先月、米バンガードの「ターゲット・リタイアメント」ファンドに投資していた一部の投資家の身に起こった。彼らは巨額のキャピタルゲイン分配で打ちのめされた。分配金によって、税金が発生したのだ。バンガードが単純に、税制優遇のある退職金口座以外ではこれらのファンドを保有しないようにと警告していれば、そんな苦痛は簡単に避けられたかもしれない。多くの投資会社と同様に、バンガードもターゲット・デート・ファンド(TDF)を提供している。これは、株式、債券、現金を束ねたファンドで、投資家が退職日に近づくにつれて自動的に保守的になる。