世界的な半導体不足や旺盛な需要を背景に、半導体メーカーの売上高が2021年に過去最高に達した。業界関係者らは市場規模が10年を待たずに倍増し、1兆ドル(約115兆円)を突破するとみている。業界の総売上高は21年に初めて5000億ドルを超え、一部の試算では世界のスマートフォン市場をやや上回る規模となっている。背景には新型コロナウイルスのパンデミックを受けて映画やビデオゲームの配信が拡大し、各企業もさまざまなデジタルツールを導入するなど、デジタル化のトレンドが加速したことがある。これらはすべて半導体を必要とする。業界では商品への需要に応じることが難しく、供給不足が発生している。このため半導体生産に注目が集まり、政府による補助金に加えて業界に記録的な投資額を呼び込む形となっている。