トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン大統領は統計局トップを更迭した。29日に公開された文書で明らかになった。統計局は数週間前、昨年12月のインフレ率が36.08%に急上昇し、2002年以来の高水準になったと発表していた。トルコは、通貨が昨年に約40%下落するなど経済危機に陥っている。エルドアン氏は、大幅なインフレにもかかわらず、経済成長を促進するためとして利下げを主張。こうした非伝統的な手法に反対する高官を次々と更迭している。トルコ統計局のスアト・ディンサー局長が更迭され、後任には銀行規制当局の幹部を務めていたエルハン・チェティンカヤ氏が就任した。インフレ高進は、エルドアン氏が要求した一連の利下げが国内の中産階級や労働者階級に経済的圧力となり、食品や医薬品、燃料などの基本的な商品の価格がさらに上昇するのではないかというエコノミストらの懸念を裏付けるものとなった。
トルコ大統領、統計局トップを更迭 12月インフレ率は36%
有料会員限定
あなたにおすすめ