米国とウクライナに加え北大西洋条約機構(NATO)加盟国の国連大使らは31日、ロシアによる軍備増強とその意図を巡り国連の安全保障理事会で論戦を繰り広げた。会合ではウクライナや欧州の安全保障にとって脅威と指摘する声も上がり、議論が白熱する場面も見られた。会合の開催を求めたリンダ・トーマスグリーンフィールド米国連大使は、「欧州が直面している状況は逼迫(ひっぱく)し、危険なものであり、ウクライナとすべての国連加盟国にとってこれ以上ないほどリスクは高い」と述べた。これに対して会合の開催に反対していたロシアのワシリー・ネベンジャ国連大使は、欧米側の批判は分断を招くことが狙いだと述べ、ウクライナ情勢の緊迫化を緩和するのでなくさらに高めるものだと指摘した。