米国のシェール企業にブームの終わりが見えてきた。シェール革命によって米国が世界最大の原油生産国になってから3年半足らずで、テキサス、ニューメキシコ、ノースダコタ各州の油田に携わる企業は既に、それぞれが持つ最優良油井の多くを採掘済みだ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が油井在庫データや分析資料を調べたところでは、シェール掘削大手が新型コロナウイルス感染流行時と同じように生産量をほぼ横ばいに保てば、その多くは今後10~20年にわたり、採算の取れる油田を掘り続けることができる。しかし、米最大の油田地帯パーミアン盆地におけるコロナ前の成長率と同様に、年率30%の増産に走れば、わずか数年で優良な掘削地は枯渇する。