新日本建設の150億円買収破談

 2020年はコロナ禍の逆風下ながら、1兆円超の巨大M&Aが3件集中する過去にない展開となった。その当事者は、ソフトバンクグループ(4.2兆円、傘下の英半導体設計大手アームを売却、後に断念)、セブン&アイ・ホールディングス(2.2兆円、米コンビニ大手を買収)、日本ペイントホールディングス(1.2兆円、筆頭株主であるシンガポール企業の傘下に)だった。

2021年、上場企業が関わる取引金額100億円を超えるM&Aの件数

 海外案件と並んで牽引役となったのはTOB(株式公開買い付け)案件。金額100億円以上の全74件中、TOB関連は23件で、全体の3割を占めた。

 大型の破談劇もあった。新日本建設は元東証1部上場の中堅建設会社、冨士工(東京都中央区)の子会社化を中止した。全株式を150億円で取得することで合意していたが、子会社後の経営方針などで食い違いが生じたとして契約が白紙に戻った。

 金額のバーを下げて10億円以上で集計したところ、2021年は177件と2020年(160件)より16件増えたが、コロナ前の2019年(184件)には届かなかった。

■M&A Online
2021年、上場企業が関わる取引金額100億円を超えるM&Aの件数

M&Aと密接な法律、会計、税務に関する専門分野をはじめ、注目される経済や産業・企業ニュースを独自の視点で発信中。日々の情報発信のほかに、「適時開示情報」「TOB」「大量保有報告書(いわゆる5%ルール)」に特化したデータベース(いずれも無料公開)を用意し、利用者利便に応えている。運営会社はストライク(東証1部)。https://maonline.jp/