米当局者らは、ロシアがウクライナに侵攻する恐れがあると警告している。だが、敵に包囲されたウクライナの国民の多くは、攻撃は既に始まっていると感じている。ウクライナ当局者らによれば、同国の三方の国境地帯に計10万人以上の兵士を集結させているロシアは、ウクライナの安定を損なう作戦にさらに力を入れている。サイバー攻撃や経済活動の阻害などのほか、新たな戦術として加わっているのが何百件もの偽の爆破予告だ。ロシア軍とその代理勢力は既にウクライナの一部を支配しており、ウクライナ政府軍との小競り合いを繰り返している。ウクライナ当局者らによると、ハイブリッド作戦を強化しているロシアの狙いは、ウクライナを弱体化させ、パニックの火種を作り出し、国民の不満や反発をあおることにある。ロシアは2014年にウクライナ東部で、同様の作戦によって不安や抗議行動を醸成し、ロシア勢力の介入を正当化した。米英の当局者らは先月、親ロシアの傀儡政権樹立を目的としたクーデター計画の存在を突き止めたと表明していた。
ウクライナ弱体化狙うロシアのハイブリッド戦争
サイバー攻撃、経済圧力、偽の爆破予告で揺さぶり強める
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