英金融業界の存在意義が問われている。英半導体設計大手アームの親会社がロンドン証券取引所ではなく米ナスダックへの上場に傾いていると明らかにしたからだ。英国人に重くのしかかっているのは、「何世紀にもわたり国際金融の中心地だったロンドンがその座を失うのか」という不安だ。ロンドン市場には、最先端のハイテク・バイオテク関連のグロース銘柄がほとんど存在しない。代表的な株価指数であるFTSE100種総合株価指数は時価総額が米アップルをかろうじて上回る程度で、銀行・石油・鉱山・たばこ・製薬といった前世紀の事業が大部分を占める。構成銘柄のうちハイテクは4銘柄しかなく、英株式市場の時価総額が世界で最も小さい部類に入る要因の一つとなっている。
ソフトバンクGのアーム上場、ロンドンが良い理由
グロース株に飢えている英投資家が熱い視線
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