ロシアによるウクライナ侵攻リスクがぜい弱な国際原油市場を揺るがしており、バレル当たり100ドルの節目が目前に迫ってきた。ロシアの化石燃料輸出に大きな支障が生じれば、供給が相当ひっ迫するとの警戒感が強まっている。世界経済が新型コロナウイルス禍で受けた打撃から緩やかに回復に向かう中、石油需要はここにきて生産を上回るペースで拡大している。そのため、供給ショックが起きれば、衝撃を吸収できる余地はほとんど残っていない。ロシアは石油生産量で世界第三位で、ウクライナ侵攻でロシアからの供給が著しく落ち込めば、すでに引き締まっている需給バランスがさらなるリスクにさらされることになる。アナリストによると、こうした状況を背景に、原油相場では足元、地政学リスクを織り込む動きが広がっている。原油価格は11日の取引で8年ぶりの高値に到達。100ドルの大台を突破すれば2014年以来となる。
原油100ドル迫る、ロシアの侵攻で供給ショックも
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