ただ、時価総額上位の米電気自動車(EV)メーカーのテスラが組み入れられていないなど、運用会社の判断が加わっている(株価が「割高」で「ESGバブル的」だと判断したのだろうか?)。
手数料が安いことが特徴であり、売り物でもある点で商品の性格は、市場平均に連動した運用成績を目指すインデックスファンドに似ている。しかし、運用商品の分類としては運用判断が加わっているのだから、市場平均を上回る運用成績を目指すアクティブファンドということになる。
手数料は、株価の変動に関わりなく発生する「リスク・ゼロのマイナス・リターン」なので、運用商品・サービスを評価する上で大変重要なファクターだ。その点でSOMPO123は大いに評価できる商品だ。こうした商品を企画して世に出した、SOMPOアセットマネジメントの挑戦意欲を称えたい。
SOMPO123とインデックスファンド
比較するとどちらがいい?
SOMPO123とインデックスファンドを比較するとどちらがいいのか、ということに興味のある読者が多いだろうから、筆者の個人的な評価を述べる。
投資家には、現時点では「微差で」他のインデックスファンドを勧める。ただ、このファンドに大きな不満はないし、このファンドのチャレンジは、ビジネスとしても運用としても、高く評価したい。
SOMPO123の約123という投資銘柄数は、「少額でも分散投資ができる」ことが長所である投資信託としては、やや分散不足だと感じる。
30銘柄で構成されるダウ工業株30種平均(NYダウ)のインデックスファンドよりは分散されている。ただ、数千に及ぶ銘柄で構成される株価指数に連動する世界株のインデックスファンドで手数料水準の低いものが複数ある。そのことを考えると、微差だが、それらに投資する方が「無難でもあり、一般論としていいのだろう」と思う。