―― 投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」大型ハイテク株への投資家の関心が冷めている中で、ロンドン市場に上場しているボーダフォン・グループなど、かつての「ドットコムバブル」時代のスター銘柄だった通信事業者株に注目が集まっている。特に、欧州の政治家が、格安電話プランよりも第5世代移動通信ネットワーク(5G)の整備の方が優先度が高いと判断した場合、通信株買いは持続的なものになるだろう。通信株は今年、異例の上昇を見せている。先進国の株式全体を対象とするMSCIワールド・インデックスの年初来6%安に逆行し、通信株は3%高。金利が上昇すると、成長を約束する企業よりも配当が見込める企業の魅力の方が機械的に高まるが、特に欧州では特定の要因も作用している。ボーダフォンの株価は、「物言う株主」の動きや合併の可能性が報じられていることで20%上昇している。