日本が入国制限緩和、外国人に残した悪印象Photo:SOPA Images/gettyimages

【東京】日本は17日、留学生や労働者、ビジネス関係者の外国人の入国を上限付きで再び認める方針を明らかにした。約3カ月に及んだ入国禁止措置は、日本と外国人との関係に傷を残した。

 新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染が広がる中、入国禁止措置は有権者に評価され、岸田文雄首相が世論調査で健全な支持率を維持するのに役立った。実業界のリーダーや留学生を含む反対派は、こうした厳しい措置は、1600年代から1850年代まで続いた鎖国を思い起こさせるものだと批判していた。

 パリのアパートに住むコンテンポラリーダンサーのエロイス・ルネさん(24)は、東京の語学学校で勉強するため、日本の入国許可が下りるのを1年半も待っている。彼女は2019年、友人と初めて日本を訪れた。観光のための書類手続きが煩雑な中国から、行き先を変更した。

 ルネさんは「当時は日本のことをよく知らなかったけれど、大好きになった」と話す。「人がとても親切だった」

 その時に感じた温かさは、すでに消え去った。「政府はガイジンに厳しい」と、ルネさんはビデオインタビューで目に涙を浮かべた。「私たちは歓迎されていない」