自分のせいじゃない。それは、何かがうまく行かなくなった時に、ほとんどあらゆる投資家の言い草になる。昔は、損をすれば証券会社やファンドマネジャーのせいにすることができた。今は、証券会社は手持ちのスマートフォン、ファンドマネジャーは指数に取って代わられ、誰かに責任を転嫁するのははるかに難しくなっている。自分以外に責める相手がいないとすれば、否定が逃げ道になるのは想像に難くない。2022年に入り株価が約8%も下落しているこのような時にはなおさらだ。個人投資家は否定することに長(た)けている。プロも同じだ。その理由は、信念と現実が衝突したときに生じる「認知的不協和」にある。その株を買ったのは正しかったと信じていたのに、今は75%も下がっていて、間違っていたかもしれないことが示唆されている。
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