ルイ・ヴィトンのパリ本社に17年間勤務しPRトップをつとめ、「もっともパリジェンヌな日本人」と業界内外で称された藤原淳氏が、パリ生活で出会った多くのパリジェンヌの実例をもとに、パリジェンヌ流「最高の自分になるための神習慣」を提案したのが、著書『パリジェンヌはダイエットがお嫌い』。かつて痩せることに時間と労力を費やし、「痩せればいろいろなことを解決できる」と頑なに信じていた著者。しかし、多くのパリジェンヌと出会った今、その考えは根本から間違っていたと言います。パリジェンヌのように自身と向き合い、心身のバランスを整える習慣を日々実践することで、自分らしい美しさと自信を手に入れることができるのです。この記事では、本書より一部を抜粋、編集しパリジェンヌのように幾つになっても魅力的に生きる秘訣をお伝えします。

パリジェンヌは体重を気にしない
「なぜ体重ばかり気にするの?」
私は過去に何度も同僚のパリジェンヌからそう聞かれました。聞かれて初めて、
「なぜだろう?」
と真剣に考えてみたのですが、その答えは、自分で勝手に思い描いていた「理想体重」に執着していたからです。体重は「とても大事な目安」だと信じ切っていたのです。
パリジェンヌは体重を全く気にしません。これは、私がパリに暮らすようになってからもっとも驚いたことの一つですが、パリジェンヌの自宅には体重計すらありません。それはなぜかといえば、彼女達は
「体重などどうでもよい」
と思っているからです。「理想体重」を気にすることなど毛頭ないと言っても過言ではありません。
世の中には背の高い人もいれば、背の低い人もいます。骨太の人もいれば、ヒョロヒョロの人もいます。ムッチリ系の人もいれば、ガリガリ系の人もいます。つまり、体重だけ気にしても仕方がないということです。「体重が減る=きれいになる」という考え方は虚構に過ぎないのです。
体重計を手放すという選択
そこでまず、体重計を捨てることから始めてください。捨てるというよりは、人に譲る、もしくはフリマに出すなど、有効活用する方法を考えてもよいかもしれません。重要なのは、あなたが体重計を手放すことです。体重への執着を断ち切ることです。
最初は落ち着かないかもしれません。私のように体重ばかり気にしていた人は不安になってしまうことでしょう。けれども最初の違和感が抜けると、次第に自分でも驚いてしまうくらいの解放感に満たされます。
「体重を気にしない」ということは、人の価値に縛られないということです。人と自分を比べないということでもあります。そして自分を無意味に苦しめるのをやめることなのです。
体重への執着を捨て去ること。これこそ、最高の自分でいるための第一歩です。