ロシアとウクライナで事業を展開する西側諸国の企業は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナの分離派支配地域に派兵する事態を受け、対ロ制裁の事業への影響に備えると同時に、軍事行動がさらに拡大した場合の緊急対応計画の準備を進めている。
米国と欧州の同盟諸国は22日、一連の対ロ制裁に動き出した。制裁は、プーチン氏のウクライナへの攻勢がさらに強まった場合に発動すると米欧の諸国が約束していたものだ。今後予想される制裁にはロシアの大企業や産業界幹部への制裁も含まれる。
しかしこうした動きは、ロシアで事業を展開し、しばしばロシア企業やロシアの経済人と協力関係にある多彩な分野の多国籍企業の事業運営も困難にする可能性がある。英BPやシェル、米エクソンモービルなどすべての石油大手は、かなりの規模の対ロ投資を行っている。デンマークのビール大手カールスバーグ、仏自動車メーカーのルノーなども同様だ。