ロシアの株式や通貨ルーブルが24日の取引で急落した。ロシアがウクライナに侵攻したことが引き金で、米欧による制裁が直ちに経済的打撃をもたらすことが示された形だ。ウクライナへの攻撃が始まって間もなく、ロシア株は一時50%近く下落した。ルーブルは対ドルで9%下落し、2020年3月の新型コロナウイルス流行に伴う市場混乱以降で最大の下げとなった。モスクワでは現金自動預払機(ATM)の前に行列ができた。資産規模でロシア最大の銀行、ズベルバンク(ロシア貯蓄銀行)は顧客に対し、資金は安全だと訴えた。米国は同銀を制裁の対象にする方針を示しており、株価は50%近く下落した。ロシアの中央銀行はルーブル下支えや国内銀行の支援に向けて6000億ドル(約69兆2000億円)超の外貨準備を活用する方針を示した。規制当局は株式市場での空売りを禁止した。