日本企業の株価は
国際比較で見て昔に戻ったか?
日本企業の時価総額を国際的な比較で見ると、1988年にピークになっており、その後、長期的に低下を続けた。いまに至るまで、バブル崩壊直後の水準に戻っていない。
これは日経平均株価の推移とは異なるものだ。
アベノミクスが始まった2013年以降、株価は上昇した。年初終値で見ると、1990年が2万3848.71円だったが、19年にこれを超えた。
これで見る限り、日本の株価はバブル崩壊直後の水準に戻ったといえる。
では、国際比較で見た場合に、日本の株価は昔に戻ったといえるだろうか?
そうはいえない。なぜなら、世界の各国で企業利益が増え、株価が上昇しているからだ。
したがって、円表示の日本の株価が昔の水準に戻ったといっても、それは世界の中での日本企業の位置が1990年代初め頃の位置に戻ったことを意味するものではない。