ロシア制裁で日本人が浴びる3つの返り血、なぜ?いつまで続くの?写真はイメージです Photo:123RF

 ロシアにとっても関係各国にとっても原油高と株の下落、世界的なインフレが起きることが分かっているのにもかかわらず、ロシアのウクライナ侵攻が始まり、それに対する各国のロシア制裁が始まってしまいました。

 戦争を境に、日本のこの3月の生活感も一転してマイナスに。ガソリンが高い、電気代も値上げ。コロナ禍でもなんとか価格を維持してきた株価すらもついに下がり始めたとなると、このタイミングでの協調経済制裁を恨みたくなる気持ちもわいてきます。

「何言ってるの? ウクライナの人たちがこれだけひどい目に遭っているのだから、日本人も我慢しなければ」という人道的な意見は、もちろんその通りだと思います。

 ただそのうえで、なんでロシアのせいで日本人の暮らしが悪くなるのか? そしてこれがいつまで続くのか? について少なくとも理由は知っておきたいですよね。今回は、ロシア制裁を理解するための背景とメカニズムを解説します。

中国、インド、アラブ首長国連邦は
ロシアを非難せず「中立」を維持

 ウクライナ侵攻に関連して、国連でのロシア外相の演説中に各国代表が次々と退席したというようなニュースを見ていると、あたかも各国がロシアのウクライナ侵攻に対し怒り心頭でNOを突きつけているように感じます。しかし、実際は各国首脳の間にはロシアへの態度に関して明確な温度差があります。