エフゲニー・ビニコフさんと妻のビクトリヤさんは、3月のブルガリア旅行に向けて入念に計画を立てていた。欧州連合(EU)域内に入れるよう、自宅から数百キロ離れた場所でわざわざ新型コロナウイルスワクチンの接種も受けてきた。ハンガリーの格安航空会社(LCC)ウィズエアーの座席を確保し、ブルガリアの首都ソフィアと南部の古都プロブディフにある居心地の良さそうなホテルを予約した。その後、制裁が科された。欧州諸国をはじめとする西側諸国がロシアの航空機による領空飛行を禁じると、ロシアは対抗措置としてハンガリーを含む36カ国からの航空機の乗り入れを禁じた。その結果、ビニコフさん夫妻の旅行計画は中止となった。いつになったらまた国外旅行に行けるかは、彼らには知る由もない。
ロシアの一般市民、制裁の影響じわり
金利引き上げで住宅購入をあきらめたり、輸入医薬品を買いだめしたり
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