米国の利上げ観測やロシア・ウクライナ情勢で、株式相場が不安定な動きを見せている昨今、つみたてNISAを始めてもいいのか不安な方も多いはず。そこで、新刊『これだけやれば大丈夫!お金の不安がなくなる資産形成1年生』の著者であり、元銀行員で資産運用YouTuberとして活動する小林亮平氏が、2022年につみたてNISAを安心して始められる心構えを解説する。
2022年の株式相場は、非常に不安定
まず、以下の折れ線グラフを見てください。これは米国の代表的な株価指数S&P500の推移ですが、2022年になって激しく動いていることが分かります。
年初来から一時10%程度も下落し、その後も依然として乱高下が続いている状況です。
株式相場が不安定になっている主な要因としては、米国の利上げに関する報道が挙げられます。米国のFRB(連邦準備制度理事会)が、年内に複数回の利上げを行う可能性を示唆しています。
利上げとは、各国の中央銀行が政策金利を引き上げることです。国による金融政策の引き締めに当たり、企業が金融機関から資金を借りる際の金利上昇にもつながります。企業がお金を借りにくくなるので、基本的には株価へのマイナス材料となります。
また、ニュースでも話題になっているロシア・ウクライナ情勢の緊迫により、株式市場ではリスクオフの流れが加速し、世界同時株安の様相となっています。
このように下落要素が多い2022年において、「これから投資を始めようと思っていたのに…」と不安になっている方も多いでしょう。
最近はつみたてNISAで投資の第一歩を踏み出す人も増えてきましたが、「2022年につみたてNISAを始めてもいいのか?」という声をよく耳にします。