ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2月27日、同国の核兵器部隊の高度警戒態勢入りを命じた際、長いテーブルの先にいたセルゲイ・ショイグ国防相を見下ろした。ショイグ氏は命令に同意し、うなずいた。  10年間国防相を務めているショイグ氏は、職業軍人の経歴を全く持っていないが、陸軍大将の肩書を有し、ロシア軍の近代化、専門化を推進し、効果的な戦闘マシン、外交ツールとしての軍のイメージを作り上げてきた。  クリミア半島とシリアでの戦争で勝利を収めたことにより、ショイグ氏とロシア軍は、プーチン政権の権力構造の中核となり、人々に恐れられている情報機関をしのぐことに成功した。