――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  戦争でさえ中央銀行に金融引き締めを思いとどまらせることができないのなら、投資家は危険な場所にいることを自覚すべきだ。  欧州中央銀行(ECB)は10日、債券買い入れの縮小ペースを当初の計画よりも加速させる方針を示した。クリスティーヌ・ラガルド総裁が「(ウクライナ戦争によって)経済活動が著しく落ち込む可能性がある」ことを認めたものの、ECBは年内の利上げに道を開いた。ECBはユーロ圏の経済成長率の基本予想を4.2%から3.7%に、より「厳しい」シナリオでの予想水準を2.3%にそれぞれ引き下げた。