戦争でさえ中央銀行に金融引き締めを思いとどまらせることができないのなら、投資家は危険な場所にいることを自覚すべきだ。欧州中央銀行(ECB)は10日、債券買い入れの縮小ペースを当初の計画よりも加速させる方針を示した。クリスティーヌ・ラガルド総裁が「(ウクライナ戦争によって)経済活動が著しく落ち込む可能性がある」ことを認めたものの、ECBは年内の利上げに道を開いた。ECBはユーロ圏の経済成長率の基本予想を4.2%から3.7%に、より「厳しい」シナリオでの予想水準を2.3%にそれぞれ引き下げた。総じてみると、中銀がウクライナ紛争に伴う景気後退リスクの高まりをこれほどしか織り込んでいないことは驚きだ。米連邦準備制度理事会(FRB)が来週、持続的なインフレに陥るリスクに利上げで優先的に対処する計画を軌道修正する可能性は低いようだ。
ロシア震源の景気後退、投資家が楽観的なわけ
投資家がいまだ楽観的である理由は四つある
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