企業の業績が予想よりも上振れるのか下振れるのかを予想できれば、企業分析の幅が広がる。その際には、企業が開示している通期の業績予想に対して、直近の決算の達成度を示す「業績進捗率」の確認がポイントになる。そこで、業界別に2021年度第3四半期の業績進捗率を算出し、「業績の上方修正が期待できる会社」のランキングを作成した。今回は「物流業界」を取り上げる。

第3四半期の業績進捗率が高い企業はどこ?

 ニュースやサプライズは、常に「予想外」から生まれる。そして、企業の決算発表に先んじてニュースやサプライズの端緒をつかむ手がかりとなる情報の一つが、「業績進捗率」だ。

 業績進捗率とは、通期1年間の業績予想の水準に対して、その時点での実績が何パーセントなのかを示す数字を指す。つまり、企業が予想した今期末の売上高や純利益などに対して、実際どのくらい稼ぎ、目標を達成しているのかについて数値で知ることができる。

 業績進捗率が高いほど当初の予想よりも好調で、逆に進捗率が低いほど不調ということになる。これを見ると、どの業界やどの企業で予想と異なる状況変化があったのかということも透けて見えてくる。

 そこで、今回は2月期決算と3月期決算の会社について、2021年度第3四半期の純利益で業績進捗率を算出。進捗率が高い順にランキングし、「業績の上方修正が期待できる会社ランキング」を作成した。

 一体どんな企業が上位に並ぶのか。今回は物流業界全般として「陸運」「海運」「空運」「倉庫・運輸」の業界に属する企業を対象にランキングを作成した。早速結果を確認しよう。