成功者は朝の時間を有効活用…いったい何をしているのか?成功者の多くは朝の時間を有効に活用している。といっても朝早くから長時間仕事をした結果、成功に結びついているわけではない(写真はイメージです) Photo:PIXTA

レビュー

 要約者は朝が苦手だ。寝過ごして遅刻するようなことはないが、できるならぎりぎりまで寝ていたい。

 同じように朝が苦手な人は多いだろう。しかし本書『うまくいっている人は朝食前にいったい何をしているのか』を読むと、ぎりぎりまで寝ている人は、これまで損をしていたと気づくはずだ。

『うまくいっている人は朝食前にいったい何をしているのか』書影『うまくいっている人は朝食前にいったい何をしているのか』 ローラ・ヴァンダーカム著 桜田直美訳 SBクリエイティブ刊  1430円(税込)

 本書によると、成功者の多くは朝の時間を有効に活用している。といっても朝早くから長時間仕事をした結果、成功に結びついているという意味ではない。早起きして、本当に意義のあることや、夢を叶えるための活動に時間を使っているのだ。朝は思考がクリアで、誰にもじゃまされない。その貴重な時間を自分のために使うのは理にかなっていると感じた。

 また本書では「意志力」についても紹介されている。ある実験では、「好きなものを食べていいグループ」と「ラディッシュしか食べてはいけないグループ」に難解な問題を解かせたところ、「ラディッシュしか食べてはいけないグループ」は短時間であきらめてしまったそうだ。

 この実験から、意志力は使いすぎると減ってしまうことがわかる。まだ満員電車にも乗っておらず、上司とやりあってもいない朝は、意志力が満タンだ。だから朝の時間は、ランニングや重要な仕事など、意志力が必要な行動に適しているのだ。