3月末から4月は「異動のシーズン」だ。ただ、異動が残念なものだったり、モチベーションが低下したりする場合もあるだろう。同僚が不出来だったり、無神経だったり、意地悪だったりすることが、必要以上に精神にこたえる場合もある。そのように異動でがっかりした人が機嫌良く働く毎日を手に入れられるような、意識のリセット法をお伝えしたい。(経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)
「異動」と「転職」は
よく似ている
3月末は、多くの日本の組織にあって「期末」だ。業務の一区切りとなるため「異動」の季節でもある。3月末を機に退職や転職をする方も多いだろうが、絶対数は異動の方がはるかに多いだろう。
サラリーマン(お金をもらう、組織で働く人)にとって、異動は大きな環境変化だ。時には転職(勤め先の会社の変更)と変わらないくらいの大変化になる。実際、異動と転職はよく似ている。
異動した当人にとっては、異動を機に職場の同僚がすっかり入れ替わり、人間関係を新たに作らねばならない緊張感がある。一方、異動者を迎え入れる側では、日頃の職場環境に「新しい人」が一人加わるにすぎない。異動者には、転職者と似たストレスが加わることがあるし、転職の場合と同様の人間関係の問題が生じることがある。