まずは「人材価値」への
影響を考えよう
日本では、多くの企業が「年度」を単位に動いている。今週末が期末で、来週初が新年度の始まりになる会社が多いので、今は人事異動の季節だ。離任・着任を年度の変わり目に合わせるとすると、もう既に異動が決定・公表されていて、今来週は職場の歓送迎会だというケースが多いかもしれない。
サラリーマンにとって、人事異動は大きな関心事であって、時に悩みの種でもある。業界別で見るなら、官庁・銀行は人事に関して別格の強い関心を持っているように思うが、新聞社などのマスコミがこれに続いているだろうかという印象だ。もっとも、他業界でも、人事への関心はおしなべて高い。読者の会社はいかがであろうか。
さて、読者が会社から(多くの場合は直属の上司から)人事異動を通告されて、その異動について、多かれ、少なかれ、「嫌だな」と感じたとしよう。どうすればいいだろうか。
この場合に、真っ先に行うべきことは、その異動の結果、自分の「人材価値」がどのような影響を受けるかを、なるべく客観的に評価することだ。
「変化なし」なら「ゼロ」、「少しプラス(マイナス)だろう」なら「+1(-1)」、大いにプラス(マイナス)だろうなら「+2(-2)」、とでも採点してみることにしよう。