午後のワイドショー「ゴゴスマ」(TBS系)を、東海ローカルから全国の人気番組へと躍進させた立役者である同番組MCでフリーアナウンサーの石井亮次氏が「話し方の極意」を初めて明かした『ゴゴスマ石井のなぜか得する話し方』が1月12日に発売になった。
上手にしゃべることではなく、相手を楽しませて、場の空気をよくすることを目標にかかげ「他人(ひと)はいじるな、自分をいじれ」「会話は合気道」「究極のほめテク」など、サービス精神にあふれる独特の会話術を披露。話し方で損をしているすべての人の救世主ともいえる本書から抜粋し、具体的な話し方のテクを紹介する。
会って2~3秒で好き嫌いは決まる!
テレビ番組の企画で「公開告白」みたいなのってありますよね。複数の男女が初めて出会ってある程度の時間を過ごし、最後に気になる人に告白する。
その中で、告白の際に「第一印象から決めてました!」というセリフが多かったような記憶があります。また、告白を受け入れた側がその理由を問われて「第一印象がよかったから」と答えることも。すごいですね、第一印象。「好き」「嫌い」の判断にかなりの影響力を持っています。
そして、そんな大事な「第一印象」は最初の数秒で決まります。
本書は会話術の本ですが、実は「会話」をする前に印象はほとんど決まっているということです。
たとえば、エレベーターに乗り降りする時のたった2、3歩の間に、全然知らない人なのに「なんかええ感じの人やな」と思うこともありますし、「うわ、この人ちょっと苦手だな」と感じることもあります。たとえば、誰とも目を合わせようとしなかったり、大きな声でしゃべっていたり、なんとなく傍若無人な雰囲気を漂わせていたりする人だと、感じ悪いな……と思ってしまいます。
その後も付き合うわけではないから実像はわかりませんが、少なくとも第一印象には大きな差がある。たった数秒の間ですよ。考えたら、怖いことです。
第一印象の「好き嫌い」を左右するのは表情と態度
僕もテレビに出る時は、「好感度アップ」の秘策を、いろいろ考えています(笑)。
しゃべる前から「このアナウンサー、なんか感じ悪い」と思われたら見てもらえませんからね。たとえば、
· 手を後ろで組んで立つと偉そうに見えるから、前で組んでちょっと前かがみ気味に立つ。
· おじぎは、45度でしっかりする。
· 時計はシンプルなものを。
· 髪型は、派手すぎず、地味すぎず。
· ファッションも、派手すぎず、地味すぎず。
· つまり、一言で言うと「イキらない」(関西弁で「かっこつけない」のニュアンス)。
考えてみれば当たり前のことばかりですが、第一印象が悪いと、挽回するのは難しいから、最大の損です。自分でも気をつけるようにしています。