薄毛、白髪、フケ、かゆみ…。髪の悩みは、ときに人生を変えてしまいます。誰かに相談するのも勇気がいり、巷にたくさんある育毛法は、どれが効果的なのかわからない…となりがちです。『髪が増える術 成功率95%のプロが教えるすごいメソッド』(ダイヤモンド社刊)では、これまで5千人の髪や頭皮の状態を改善してきた髪のプロが、「カラダの内側から髪を元気にする」メソッドをすべて紹介しています。本記事では、著者である辻敦哉氏に髪にまつわる噂について聞きました。

「毎日洗っているのに、髪が濡れたみたいになる」のはなぜ? プロが解説!

髪のベタつきとシャンプーの関係

──ちゃんと洗っていても、髪がベタつくことがあります。なぜでしょうか?

辻敦哉(以下、辻):使用しているシャンプーの相性が大きく関係します。

 多くの場合、湿っていたり、ベタベタしていると、皮脂を根こそぎ取り去ろうと強いシャンプーに頼ろうとしますが、根こそぎ皮脂を取ってしまうことで、その反動としてシャンプー後に大量に皮脂が出てしまいます。

 その結果、ベタつきは改善されることなく悪循環に陥ってしまいます。

──洗う頻度とは関係ないのでしょうか?

辻:髪が湿っていたり、ベタベタしている人は、先ほど説明したようにシャンプーの洗浄力を強くしたり、シャンプーの回数を増やす傾向がありますが、これらはその状態を悪くすることの方が多いと考えています。

──では、どのように対策すべきでしょうか?

辻:改善へのポイントは大きく分けて2つあります。

 1つは、オイルパックで土台を作り直すこと。もう1つは、シャンプーを保湿系に変えることです。

 シャンプーは歯ブラシと同じで、毎日の汚れを取ります。歯ブラシで落ちない歯石の様な汚れは頭皮にも存在しており、それを取り除くのがオイルパックです。

 歯石だらけの口内で歯磨き粉を変えても変化が少ないように、頭皮も、酸化した皮脂だらけの土台でシャンプーだけを変えても、大きな改善は見られません。

 土台を作り直し、シャンプーを変えることをセットにして、ぜひ行ってみてください。

──食事面で気をつけることはありますか?

辻:皮脂の分泌量に関してのトラブルは、皮脂が多くても少なくても、ビタミンB2、B6が効果的です。この2つに特化したサプリメントを摂取し、症状が落ち着いてきたら、なるべく食事で摂っていただくことをおすすめしています。

『髪が増える術』著者:辻敦哉(つじ・あつや)

1979年、埼玉県浦和市生まれ。埼玉県理容美容専門学校卒業、東京文化美容専門学校卒業、ロンドンTONI&GUYアカデミー修了。2006年リヴォーン株式会社入社。シブヤ西武「THE REV-OWN」店長、営業推進部長を務め、ヘッドスパのゴッドハンドとして業界を賑わす。その後独立し、2011年にヘッドスパ専門店「PULA(プーラ)」をオープン。あっという間に半年以上予約がとれないほどに。著書累計12万部を超え海外でも出版。現在は、プーラ式ヘッドスパ専門として全国展開しており、神奈川、埼玉、栃木、愛知、大阪、神戸に展開中。2022年6月、東京都立川周辺に出店予定(https://www.spa-pula.com/

本記事の医事監修:泉さくら(いずみ・さくら)

日本皮膚科学会皮膚科専門医。
琉球大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。