薄毛、白髪、フケ、かゆみ…。髪の悩みは、ときに人生を変えてしまいます。誰かに相談するのも勇気がいり、巷にたくさんある育毛法は、どれが効果的なのかわからない…となりがちです。『髪が増える術 成功率95%のプロが教えるすごいメソッド』(ダイヤモンド社刊)では、これまで5千人の髪や頭皮の状態を改善してきた髪のプロが、「カラダの内側から髪を元気にする」メソッドをすべて紹介しています。本記事では、著者である辻敦哉氏に髪にまつわる噂について聞きました。

「頭皮が臭う…!」効果的な2つの対処法とは?

頭皮が臭う原因とは?

──「自分の頭の臭いが気になる」と悩む声を耳にしますが、何歳ごろから気になることが多いのでしょうか? また、男女の割合も違いますか?

辻敦哉(以下、辻):これはあくまでも私の体感ですが、頭皮の臭いは思春期以降の社会人から悩まれる方が多くなると感じでいます。

 社会人と比べて学生は、大きく生活習慣が乱れることもありませんし、頭皮の常在菌のバランスも大きくは乱れていません。

 ストレスも、多くなるのは社会人になってからです。よく、ドラマなどでストレスを抱えた人が頭を搔きむしるシーンがありますが、ストレスを感じると頭皮には脂汗が多く分泌され、それが大気中にさらされて酸化することで痒みや臭いにつながっていくのです。

 そして、頭皮の臭いに悩み、ヘッドスパ専門店に来店されるのは、男性よりも女性の方が多い傾向です。恐らくですが、女性は男性よりも匂いに敏感なので、自分の頭皮の臭いに関しても、気にされる方が多いのだと思います。

──ほかにも、頭皮が臭う原因はあるのでしょうか?

辻:カラダの外側と内側に原因がありますが、外側の原因は頭皮に残存する酸化皮脂で、カラダの内側から臭う場合は、動物性の食材を取り過ぎていることがあります。

──洗ってすぐに臭いが取れれば、悩む人も少ないと思うのですが、なぜこんなに悩む人が多いのでしょうか?

辻:シャンプーで取り除けなかった皮脂は頭皮に残存し、酸化します。口の中でたとえるとわかりやすいですが、歯石と同じですね。

 酸化皮脂を取り除いても頭皮が臭う場合は、カラダの内側からの臭いかもしれません。

──それでは、どのような対策が効果的でしょうか?

辻:カラダの外側からの頭皮の臭い消しは、拙著『髪が増える術』でもご紹介しているオイルパックが有効です。

 カラダの内側からの頭皮の臭い消しは、2週間を目途に、肉メインの食事を控え、ビタミンB2、B6、Eを摂取すると気にならなくなることがあります。

 肉がメインと言うのは、ハンバーグや唐揚げ、ステーキなどのことです。野菜炒めやパスタに入っているベーコンや少しの肉などは気にしないで大丈夫です。

『髪が増える術』著者:辻敦哉(つじ・あつや)

1979年、埼玉県浦和市生まれ。埼玉県理容美容専門学校卒業、東京文化美容専門学校卒業、ロンドンTONI&GUYアカデミー修了。2006年リヴォーン株式会社入社。シブヤ西武「THE REV-OWN」店長、営業推進部長を務め、ヘッドスパのゴッドハンドとして業界を賑わす。その後独立し、2011年にヘッドスパ専門店「プーラ(埼玉/さいたま市)」をオープン。あっという間に半年以上予約がとれないサロンとなり、2号店目(神奈川/川崎市)も予約半年待ちに。現在、プーラ式ヘッドスパ専門店を全国的にプロデュースしている。(https://www.spa-pula.com/

本記事の医事監修:泉さくら(いずみ・さくら)

日本皮膚科学会皮膚科専門医。
琉球大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。