クレディ・スイス・グループが1年前、アルケゴス・キャピタル・マネジメントの破綻で50億ドル(約6180億円)余りの損失を出した当時、投資銀行部門責任者のブライアン・チン氏は同社を追われたうちの一人だった。関係筋によると、クレディ・スイスがチン氏および同氏がかつて率いていた証券化商品グループについて、女性への不当な対応の疑いを含め調査していたことは公に知られていなかった。2020年に同社のホットラインに匿名の電話があったことが調査のきっかけになったという。関係筋の一部によると、同社はチン氏が女性への不当な対応を含め行動規範に違反したと判断した。同社が見つけた違反は、社内評価システムに基づき、解雇の正当な理由となり得るほど深刻だと見なされたという。