中国は、先週ロシア軍が撤退したウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊の町ブチャで多くの民間人が殺害されていたとの報告や画像について、「極めて衝撃的」と表現した。ウクライナ戦争に関する発言のトーンを変化させている様子がうかがえる。中国外務省の趙立堅報道官は6日の記者会見で、米国やウクライナの当局者がロシア軍による戦争犯罪と指摘しているブチャでの行為について、異例といえる強い表現を使って言及した。趙氏は「中国はウクライナの人道的状況を非常に重視しており、民間人への危害をとても懸念している」とした上で、「ブチャの民間人死亡の報告や写真は、極めて衝撃的だ」と述べた。中国はこれまでウクライナ戦争に関するロシアの主張を受け入れていたものの、この日の会見では、民間人死亡は捏造(ねつぞう)とのロシア政府の主張を受け入れなかった。