欧州連合(EU)がロシアからのエネルギー輸入削減にようやく踏み出す。ただ、ロシアとの主要な取引品目である石油と天然ガスを巡っては、加盟国間の溝は埋まっていない。エネルギー需要の約60%を輸入に頼るEUはロシアに巨額の支払いを続けている。ロシアのウクライナ侵攻を受け、石油・ガス価格が上昇していることも負担増大につながっている。EUのジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表は6日、EU加盟27カ国がウクライナ侵攻以降にエネルギー分野でロシアに支払った金額は約350億ユーロ(約4兆7300億円)に上ると述べた。EU加盟国は6日、欧州委員会が前日提案したロシア産石炭の輸入禁止を支持。8日までに正式承認される見込みとなっている。取引規模は年間約40億ユーロに上る。