デリバティブ(金融派生商品)市場では、米財務省とロシア政府の報復合戦を受け、ロシアのデフォルト(債務不履行)リスクが高まっているとみられている。ロシア財務省は6日、一部海外投資家らに対し、ルーブル建てで行われた償還や利払いについて同省が米ドルに交換することはできないと発表した。ICEデータサービスのデータによれば、今後5年間のロシア債デフォルトに対する保証を提供するデリバティブ契約のコストであるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の価格は8日に急上昇。保証するロシア債の総額の約75%に達したという。CDSを扱う欧州の主要清算機関であるインターコンチネンタル取引所(ICE)によれば、3月の初め頃には約40%、2月の初めには5%だった。