クリスティーヌ・ラガルド欧州中央銀行総裁,アグスティン・カルステンスIMFC会長・メキシコ銀行総裁,2008年金融危機、今のインフレへの教訓はクリスティーヌ・ラガルド欧州中央銀行総裁(左)、IMFC会長とメキシコ銀行総裁のアグスティン・カルステンス氏(右) Photo:Handout/gettyimages

――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター

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 14年前の金融危機と過去1年のインフレ高進は、専門家にとって総じて予想外の出来事だった。どちらも米国を震源地として世界中に広がった。

 今回のインフレ再来は2008年の金融危機と同様に、政策担当者の考え方や施策の優先度を根本的に変えることになるかもしれない。それが、国際決済銀行(BIS)のアグスティン・カルステンス総支配人が5日に行った演説の最も重要な点だ。