医薬品卸大手のメディパルホールディングスと臨床検査大手のH.U.グループホールディングスが物流合弁会社を設立した。両社が「国内最大のヘルスケア物流プラットフォーム」を目指すのには、切実な事情があった。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

大手医薬品卸と大手臨床検査が
物流で合弁会社

 医薬品卸大手のメディパルホールディングス(HD)と臨床検査大手のH.U.グループホールディングス(HD)は4月1日、物流合弁会社「メディスケット」を設立した。

メディパルホールディングスとH.U.グループのロゴ

 メディパルHDが60%、H.U.グループHDが40%出資。今年10月以降、メディパルHDは医療用医薬品卸(主要子会社のメディセオ)に関する物流機能を、H.U.グループHDは臨床検査に関する物流機能を、メディスケットに順次移管する。

 2021年3月期のメディセオとH.U.グループHDの売上高を単純合算すれば約2兆3000億円で、国内医療用医薬品卸最大手アルフレッサホールディングス(HD)の同事業売上高(約2兆3000億円)に肩を並べる。メディスケットでは今後、ヘルスケア領域の他社の物流も受託し、「国内最大のヘルスケア物流プラットフォーム」を目指す。

 今回2社が踏み込んで手を組むのは「ウィン-ウィン」の関係が成立するからではある。それとともに、裏には切実な事情があった。