日医工とメディパルが資本業務提携、単なる「救済」ではないこれだけの理由Photo:JIJI

「一瞬、日医工の救済かと思ったけれど、そうでもないような感じがするね。将来的には後発品の製造から販売までを一気に管理する方法が主流になるかもしれない」

 医薬品卸と交渉経験のある中堅製薬企業幹部はこう感想を述べた。

 またも後発品業界で不祥事が発覚した。10月11日、徳島県は長生堂製薬に31日間にわたる医薬品製造販売業(第1種、第2種)の業務停止命令を下した。安定性モニタリングの結果が逸脱していたにもかかわらず必要な措置をとらなかったほか、一部品目では承認書とは異なる方法による製造を10年以上前から続け、露呈しないよう虚偽の記録書を作成するといった隠蔽工作も発覚した。

「悪質度から言ったら小林化工と同じですね」

 後発品の受託製造を担うメーカー幹部は表情を曇らせた。そのうえでこう語った。

「後発品製造の管理は自社だけで行うのは難しいかもしれない。外部の力を借りるしかないだろう。その意味では日医工とメディパルホールディングスの提携はそのモデルケースになるかもしれない。最初は日医工の救済かと思ったけれど、そうでもないような感じがするね。将来的には後発品の製造から販売までを一気に管理する方法が主流になる」