他人とのコミュニケーションは、気を遣うし疲れます。
けれどなるべくラクに、自分らしく、たのしく会話したいもの。そしてできれば、良い印象も与えたい! ですよね。
この連載では、日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車、日本アイ・ビー・エムなど多くの省庁や企業で講演や研修を担当し、15年間にわたって約7万人の老若男女にコミュニケーションを教えてきた『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の著者、吉井奈々さんが「自然体のまま」で「相手も自分も大切にするコミュニケーション」のコツをご紹介します。

【相手をザワつかせる4つの質問】「悪気なかった」はもう通用しない!Photo: Adobe Stock<

 悪気はなくても、相手を困らせる声かけをする人がいます。時代は令和。会話もアップデートしていきましょう。今回は、多くの人に話し方を伝授している私が実際によく聞くNG質問をご紹介します。

相手をザワつかせる質問1

「彼女(彼氏)はいますか?」

 以前なら、コミュニケーションのひとつとしてよく交わされていた質問だと思いますが、もしかしたら、相手は同性の方とお付き合いしているかもしれません。話が盛り上がった流れで質問するなら、LGBTに対する配慮から「パートナーはいますか?」と聞くといいでしょう。

相手をザワつかせる質問2

「年収けっこう
 いってますよね?」

 親しい仲でも、給料や貯金額、家賃、持ち物の値段など、お金に関する話題を積極的に出すのは品のよくない印象です。一般論として、資産運用や投資の話題を出すのはOK。

「家賃いくら?」「それ高かったでしょう?」「いくら貯金してるの?」なんていう質問は野暮に感じますよね。

相手をザワつかせる質問3

「私、何歳に見えます?」

 年齢など、自分の個人情報を質問形式で聞くと、相手に気を遣わせてしまいます。「私、何の仕事してると思いますか?」「私はどこの出身でしょう?」も同様に答え方が難しく、相手をとまどわせる質問です。

相手をザワつかせる質問4

「キャリア志向なんですね?」

 仕事熱心な独身の人にしてしまいがちな質問。聞かれた相手は「そんなつもりじゃないんだけど……」とモヤモヤすることも。仕事に精を出している=上昇志向である、という思い込みはNGです。仕事や生き方に対する姿勢を、決めつけないようにしましょう。

 いかがでしたか?

 この質問に近いこと、私も聞いてた!という人、意外と多いのではないでしょうか。

 もし相手も自分も心地のいい会話をしたいと思ったら、こちらの本をチェックしてみてください。相手が思わずうれしくなるような質問のヒントをたくさん紹介しています。
(本記事は『オトナ女子のすてきな語彙力帳』をもとに編集しています)

吉井奈々(よしい・なな)
一般社団法人JCMA代表理事、コミュニケーション講師。
企業や教育機関でコミュニケーション講師として活躍。15年間にわたって約7万人に「心を大事にするコミュニケーション」を伝えている。日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車、日本アイ・ビー・エムなど多くの省庁や企業で講演や研修を担当。現場で使えるコミュニケーションスキルやマネジメントの考え方は再現性が高いと評判で、大手コンビニチェーンでの講演は「また来年も聞きたい講演会ナンバーワン」に選ばれる。著書に『オトナ女子のすてきな語彙力帳』など。