他人とのコミュニケーションは、気を遣うし疲れます。
けれどなるべくラクに、自分らしく、たのしく会話したいもの。そしてできれば、良い印象も与えたい! ですよね。
この連載では、日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車、日本アイ・ビー・エムなど多くの省庁や企業で講演や研修を担当し、15年間にわたって約7万人の老若男女にコミュニケーションを教えてきた『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の著者、吉井奈々さんが「自然体のまま」で「相手も自分も大切にするコミュニケーション」のコツをご紹介します。
「私が私が」にならないで
初対面の人は、だれでも少なからず緊張や不安、壁を感じているものです。
「仲よくなろう!」
「私のことを知ってもらおう!」
とする前に、まずは相手に安心してもらうことが最優先です。
ポイントは、相手が反応しやすい言葉をかけて安心してもらうこと。それから関係性を作り始めましょう。焦りは禁物です。
初めて会う人に好印象を残すには?
多くの人が、初対面の人に対してこんな自己紹介をしています。
「鈴木です」
けっして間違いではありませんが、初めてお会いする方だからこそ、もっと素敵な印象を残したいですよね。
そこでおすすめなのがこんな挨拶。
「はじめまして、鈴木と申します」
「はじめまして」を添えただけですが、初対面であることを強調できます。
以前会ったことがあるのか、ないのか、相手を悩ませずに済みますね。丁寧な印象も残ります。
距離を縮めたいときは、こんなひと言
挨拶はできたけど会話が続かない、もっと距離を縮めたい……そんなときはこんなひと言がおすすめです。
「ここ、座ってもいいですか?」
ここで大事なのは、座ってもいいかを確認していることではなく、相手が「はい、どうぞ」とYesで答えやすい言葉かけをしていること。壁ができにくく、会話をさりげなくスタートできます。
他にも、
「◯◯が一緒ですよね」
◯◯には「帰る方向」や「乗る電車」など、相手のパーソナルな部分から少しずらしたキーワードを入れるのがおすすめです。
「子どもの幼稚園のクラスが一緒ですよね?」なんていうひと言も、会話が続きそうですね。
(本記事は『オトナ女子のすてきな語彙力帳』をもとに編集しています)
一般社団法人JCMA代表理事、コミュニケーション講師。
企業や教育機関でコミュニケーション講師として活躍。15年間にわたって約7万人に「心を大事にするコミュニケーション」を伝えている。日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車、日本アイ・ビー・エムなど多くの省庁や企業で講演や研修を担当。現場で使えるコミュニケーションスキルやマネジメントの考え方は再現性が高いと評判で、大手コンビニチェーンでの講演は「また来年も聞きたい講演会ナンバーワン」に選ばれる。著書に『オトナ女子のすてきな語彙力帳』など。