他人とのコミュニケーションは、気を遣うし疲れます。
けれどなるべくラクに、自分らしく、たのしく会話したいもの。そしてできれば、良い印象も与えたい! ですよね。
この連載では、日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車、日本アイ・ビー・エムなど多くの省庁や企業で講演や研修を担当し、15年間にわたって約7万人の老若男女にコミュニケーションを教えてきた『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の著者、吉井奈々さんが「自然体のまま」で「相手も自分も大切にするコミュニケーション」のコツをご紹介します。
久々に会う相手への「最初のひと言」は?
しばらく会えていなかった人と、連休中に再会する人も多いのではないでしょうか。地元に帰ったら、昔の友人にばったり会った!なんていうことも増えそうです。そんなときにどう挨拶したら、相手に素敵だなと思ってもらえるでしょうか。
言いがちなのは、
「どうも」
「こんにちは」
といった軽いひと言。それよりも、
「お久しぶりです。
お元気そうで何よりです!」
こんな挨拶を伝えてみましょう。「お元気そうで何より」は「お元気なようで何よりもうれしい」という意味。久々に会えた喜びが伝わりますね。
目上の方など、かしこまった場所で久々に再会するときは、
「ご無沙汰しております」
のひと言がしっくりきます。「お変わりありませんでしたか?」と添えても丁寧ですね。義理の実家に帰省した際の挨拶としてもおすすめです。
相手の名前を思い出せない! どうする?
どうしても相手の名前を思い出せないとき、ありませんか? 思い出せないことをストレートに伝えるのは、ちょっと気が引けますね。そんなときには、
「SNSで繋がりたいのですが
何て検索すればいいですか?」
のひと言が使えます。SNSは相手のプロフィールを確認できて便利。さりげなく相手の名前を再確認しましょう。もしあまり答えたくなさそうな場合は、けっして無理に聞き出そうとしないでくださいね。
再会時の話題にいつも困る!
久しぶりに再会した相手とは、話題に困ることもあります。何から話せばいいのか迷っているうちに、気まずい空気になってしまうことも。そんなときもSNSに頼るのがおすすめ。SNSの中には会っていなかった期間のエピソードが詰まっています。「見てもらいたい内容」を自らアップしているので、それに関する話題なら相手もきっと喜びますよ。
共通の話題が見つからない場合でも、慌てる必要はありません。ひとまず「今、何をしているのか」「どんな生活をしているのか(住まいや仕事)」などを話題に出してみましょう。
また、急な再会の場合は無理に話を盛り上げずに、連絡先だけ交換して「今日は会えてうれしかったです。また後日会いましょうね」などと伝えるだけでもOKですよ。
(本記事は『オトナ女子のすてきな語彙力帳』をもとに編集しています)
一般社団法人JCMA代表理事、コミュニケーション講師。
企業や教育機関でコミュニケーション講師として活躍。15年間にわたって約7万人に「心を大事にするコミュニケーション」を伝えている。日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車、日本アイ・ビー・エムなど多くの省庁や企業で講演や研修を担当。現場で使えるコミュニケーションスキルやマネジメントの考え方は再現性が高いと評判で、大手コンビニチェーンでの講演は「また来年も聞きたい講演会ナンバーワン」に選ばれる。著書に『オトナ女子のすてきな語彙力帳』など。