ドイツのオラフ・ショルツ首相は自国民と同盟諸国に対し、独政府の外交・国防政策の手法を一変させると約束した。だが、ドイツの有権者と北大西洋条約機構(NATO)加盟諸国がショルツ氏の本気度を見極めようとする中で疑問が生じてきた。ドイツからの武器はウクライナのどこにあるのだろうか。ドイツではウクライナ軍に対する武器供与がカタツムリの歩みのように遅いことが、政治的スキャンダルになりつつある。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナ侵攻を開始する前の2月半ばに、独政府がヘルメット5000個をウクライナに供与すると発表したことは物笑いの種になった。独政府の対応はその後改善され、対空ミサイル、携行式ロケット弾、機関銃、地雷などを供与してきた。