「嫌われたくない」が逆効果に?
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)など、累計33万部を突破した人気シリーズの原点、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)です。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。
Photo: Adobe Stock
大切にされにくい人の共通点
周りから大切にされていると感じる人がいる一方で、どれほど尽くしてもなぜか軽んじられてしまう人がいます。そんな大切にされにくい人の最大の特徴は「相手の顔色を伺いすぎてしまうこと」にあります。
相手が不機嫌になっていないか、何か気に障ることをしたのではないかと常に不安になり、相手が求めてもいないのに先回りして動いたり、過剰にご機嫌取りをしたりしてしまいます。皮肉なことに、相手との関係を壊したくないという思いが強い人ほど、この「顔色を伺う」という行動によって、逆に大切にされなくなってしまうのです。
なぜ「顔色を伺う」と大切にされないのか?
これには本質的な理由があります。実は、顔色を伺うという行為は、本当の意味で相手を大切にしているわけではないからです。
本当の意味で「大切にする」とは、相手と心を通わせ、自分の本音を伝え、誠実に向き合うことです。しかし、顔色を伺っている時は、自分の心をシャットダウンし、「相手を不機嫌にさせないこと」だけを目的に動いています。これは心理的な距離を縮めているのではなく、むしろ壁を作っている状態です。
また、顔色をうかがう動機の根底にあるのは「自分が嫌われたくない」「自分の不安を消したい」という自分自身への執着(エゴ)です。相手はそれを本能的に感じ取り、「この人は自分のために動いているのではなく、嫌われるのが怖いだけなんだな」と見透かしてしまいます。その結果、都合よく利用されたり、軽く扱われたりするという悪循環に陥るのです。
感情ではなく「行動」から変えていく
「顔色を伺うのをやめたい」と思っても、すぐに不安な気持ちを消すのは簡単ではありません。そこで大切になるのが、「気持ち」ではなく「行動」を変えることです。具体的な改善ステップを示しましょう。
●過剰な行動を自覚し、止める:例えば、LINEの返信が遅い時に「怒らせたかな?」と不安になり、追撃でメッセージを送ったり謝ったりするのをやめてみましょう。
●自分の不安を放置する練習:不安は自然に湧き上がる衝動的なものです。それを解消するために動くのではなく、「今は何もしない」と決めて待つ練習をしてください。
●「嫌われてもいい」と割り切る:自分が悪いことをしていないのであれば、相手の反応は「相手の問題」です。
礼儀正しく、しかし堂々と振る舞う
顔色をうかがうのをやめることは、決して「横柄に振る舞う」ことではありません。礼儀正しく普通に接しながら、相手の機嫌をコントロールしようとするのをやめるだけでいいのです。
行動を変えれば、周囲の反応も少しずつ変わっていきます。相手に振り回されなくなると、逆に相手から連絡が来たり、対等な反応が返ってきたりするようになります。こうした成功体験を積み重ねることで、少しずつ自分に自信が持てるようになるはずです。
もしあなたが「周りに大切にされていない」と感じるなら、まずは自分の中の「顔色をうかがう行動」を一つずつ手放してみてください。それだけで、人間関係の質は大きく変わります。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。






