自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の株価から泡が抜けた。コストインフレが加速し、ハイテクブランドになろうとする野心と足元の現実とのギャップが一段と明らかになったことが背景にある。割安株を目当てにする投資家は、これを買いの好機とみるかもしれない。GMが26日発表した1-3月期(第1四半期)決算は、販売価格の高止まりを追い風にアナリスト予想を上回った。半導体不足が和らぐ中で売上高は前年同期をわずかに超えたが、増収の原動力となったのは平均販売価格だ。米国内の販売価格は前年同期より1万0200ドル(約130万円)も高かった。ただ、そうした財務上の恩恵はコストインフレに完全に食いつぶされ、基礎的純利益は健全ながら安定的な水準にとどまった。通期の業績予想は大きく変えておらず、今年は利益が大して伸びない可能性が高い。