米国内総生産(GDP)は1-3月期に縮小した。だが経済が実際にどうなったかというと話は違ってくる。商務省が28日発表した1-3月期GDP(季節調整済み)は前四半期から年率1.4%減少し、新型コロナウイルス感染拡大が経済に大打撃を及ぼした2020年4-6月期以来のマイナス成長となった。しかし、GDP統計ではさらに民間需要が実際に強まったことも示されている。米国の消費者、企業、その他の民間購買者の支出は1-3月期に3.7%増となり、10-12月期の年率2.6%増から伸びが拡大した。いったい何が起こっているのか?まず、貿易赤字が拡大し、基本的に米国の需要は他国の生産で一部が賄われることになった。これだけでも、GDP成長率が3.2ポイント削られた。貿易赤字拡大は軽視できないとはいえ、1-3月期はコロナ禍の国際貿易への波及がその一因となった。昨秋に米国に到着するはずだった貨物の多くが、冬にずれこんだためである。