自動車の後部にあることが当たり前だったトランク。しかし電気自動車(EV)が普及し、車体の前部に収納スペースが設置されるようになった。フロントにあるトランクは「フランク」と呼ばれている。EVにはエンジンの代わりに電池パックが搭載されているが、設置場所は多くの場合、車体の床面だ。そのため、エンジンが陣取っていたスペースが他の用途に使えるようになった。特殊車両には以前からボンネット下に収納スペースがあったが、自動車メーカーが大騒ぎするようなものではなかった。EV競争が激化した今、メーカーはデザイナーを動員し、収納スペースというありふれた機能を売りにしているフォード・モーターが先月開催した、電動ピックアップトラック「F-150ライトニング」の生産開始を祝うイベントでは、容量14.1立方フィート(約400リットル)の「メガ・パワー・フランク」が主役だった。ジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は約180キロ分のコンクリートや濡れたり汚れたりした道具を運ぶなど使い方の例を挙げた。
EV競争激化 「フランク」がメーカーの売りに
この名称に反発する人も
有料会員限定
あなたにおすすめ