金利が上昇しているにもかかわらず、銀行株が上向いていない。新型コロナウイルス禍の2年間に快走を続けてきたJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)、モルガン・スタンレーの大手4行の株価は、今年に入り一転して急落している。4行とも52週高値から2割以上値下がりしており、JPモルガンの下落率は28%に達する。対照的にS&P500種指数は14%の値下がりにとどまっている。金利上昇は通常なら銀行株の追い風となるはずだが、今年はそうなっていない。米連邦準備制度理事会(FRB)は3月以降、インフレ退治に向けて2度の利上げに踏み切っており、追加利上げも強く示唆している。