上司は理解力を高めることで、チームに活力を吹き込もうとしている。いま最も求められるマネジメント能力の一つに「エンパシー(共感力)」がある。言い換えると、仕事仲間の生活や、彼らの行動を左右する感情に心からの関心を持つということだ。共感型リーダーシップをかねて導入する企業はあったが、このところ管理者研修や経営幹部のコーチングで、このコンセプトにより力点が置かれている。その背景には、新型コロナウイルス禍のストレスで疲弊したスタッフを元気づける(少なくともその姿勢を示す)方法を、企業が模索していることがある。従業員のものの見方を正しく捉え、抱えている悩みを理解することが、エンゲージメントや満足度、生産性の高い組織につながると一部の経営幹部は話す。多くの従業員はそれが足りないと感じている。米国の労働者1万5000人を対象にギャラップが行った2月の調査では、「雇用主が従業員のウェルビーイング(心身の健康)を気にかけている」ことに大いに同意すると答えた人は約25%にとどまった。コロナ流行初期に比べて半分程度に低下した。
コロナ疲れの部下、共感型マネジメントは効くか
上司があなたの気持ちを知りたがるワケ
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