暗号資産(仮想通貨)がかつてないほど株式・債券市場との連動を強めており、ポートフォリオの多角化を狙って仮想通貨を購入した投資家に大きな痛みが広がっている。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、3カ月ベースでみた仮想通貨ビットコイン・イーサと米主要株式指数の相関関係は先週、過去最高に達した。相関係数は0.67~0.78と、2019~21年の平均の3倍余りに相当する。この数値は0~1で表され、1が完全に連動、ゼロが全くない状態を示す。1カ月、および2カ月ベースでみた相関係数も最高水準にある。相関関係が過去最高に達した日はビットコインが10%下落、ナスダック総合指数が4%余り値下がりと、3日間としては過去最大の下げを演じた。仮想通貨はそもそも最もリスクの高い投資だと考えられていたが、今年に入っての急落に加え、株式など他のリスク資産との連動を強めていることで、主な投資家への普及が限られるかもしれないとの指摘が出ている。