楽天が携帯料金「0円廃止」、ポイントに続く“改悪”を勝機に変える2つの鍵Photo:123RF

22年は「値上げに成功した企業」が勝つ!
楽天モバイル「0円廃止」は吉と出るか?

 まず、2022年の日本経済についてある予言をしておきたいと思います。 “2022年に株価が上昇する企業は「値上げに成功する企業」”です。

 根拠は単純な話です。先ごろ4月の企業物価指数が10%上昇したと発表されました。にもかかわらず、消費者物価指数は2%程度しか上昇しない予想です。この差分の値上げができなければ、当然企業の収益は落ちます。実際、東証では価格転嫁が不十分な食品メーカーの株価が下落し始めました。

 今回取り上げる楽天グループの話も、この予言に関連しています。

 5月13日の決算発表で、楽天モバイルが「0円」プランを廃止すると発表しました。ネット上では三木谷浩史会長の発言として「ぶっちゃけ、0円でずっと使われても困る」などという言葉が拡散しました。当然ながら、0円で使えていた一部の楽天モバイルユーザーにとっては値上げになります。

 発表明けの5月16日の寄り付きでは楽天グループの株価は少し上がる局面もありましたが、その後、下落に転じました。前述のように、私が株価が上がると予測するのは「値上げをする」企業ではなく「値上げに成功する」企業です。

 楽天グループはこれからどうなるのでしょうか?この先を予測してみましょう。