米ツイッターのパラグ・アグラワル最高経営責任者(CEO)は今月、人望の厚かった幹部2人の解任と採用凍結を発表した。一方、米著名実業家イーロン・マスク氏からは、ツイッター買収計画を「保留」にするとの発言が飛び出した。すべて24時間以内の出来事だ。
ツイッター社員にとって、こうした中で平静心を保つのは容易ではない。マスク氏の440億ドル(約5兆6100億円)規模に上る買収計画は、通常の買収とは異なる大きな不透明感を社員にもたらしている。自分がすべきことは何か、これから仕事はどうなっていくのかだけではない。会社のオーナーになるであろう人物が当のツイッターを使って投稿監視から事業モデルに至るまで事細かに同社を批判する中、約2億2900万人のユーザーを抱えるプラットフォームをどう運営し続けていくかなど、悩みは尽きない。
社員はこぞって、スラックや会話の中で不安や怒りを口にしている。上層部も先は読めないながら、何度もミーティングを繰り返して社員の怒りをなだめようとしたり、とにかく前に進むしかないと言い含めている。現・元社員の話や、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した社員のやりとりで明らかになった。